
赤沢「…そう、そんなことがあったのね」
恒一「ごめんね。勅使河原も悪気があってあんなこと言ったわけじゃないんだけど、なんていうか…タイミングが」
赤沢「はぁ…だからアイツ、嫌いなのよね」
恒一「なんていうか天性の素質だよね、あのタイミングの悪さ」
赤沢「あれを素質と呼ぶなんて素質という言葉に失礼よ(苦笑)」
恒一「それはそうと、実はイノヤで話し合った後、僕なりにコーヒーについて色々調べてたんだ」
赤沢「そうなの?」
恒一「うん。コーヒーって凄いね。正直、まだ僕には全部同じに見えるんだけど、味も香りも全然違うんだね!」
赤沢「ふふっ…恒一君もコーヒーの魅力に気づいたわけね♪」
恒一「うん…コーヒーだけじゃないんだけどね……」ボソッ
赤沢「どうしたの?」
恒一「あぁ…いや、えっと、ね……(汗)」ポリポリ
赤沢「何よ、煮え切らない男は嫌いよ(笑)」クスッ
恒一「そ、それは困る!!」バンッ!!
赤沢「きゃっ!?な、なによ急に!?」ビクッ
恒一「あぁ、ごめん。これ以上君に嫌われたくないから正直に言うよ」
赤沢「?」キョトン
恒一「最初はコーヒーだけだったんだ。でも調べていると、偶に赤沢さんの顔が頭に浮かんできて、さ」
赤沢「はぁ…」
恒一「その頻度がだんだん高くなっていって…気がつけば、いつのまにか赤沢さんを目で追うようになってたんだ」
赤沢「ふぇっ?!」ドキッ
恒一「赤沢さんはどういうコーヒーが好きなんだろう?香りはどんなのが?他に好きなものはあるのかな?どうしたら喜んでくれるだろう?最近はコーヒーじゃなくて、君のことばっかり考えるようになってて…」
赤沢「あうあう…///」カァー///
恒一「赤沢さん…、いや、泉美さん!」キリッ
赤沢「ひゃ、ひゃいっ!?」ドキドキ
恒一「僕は泉美さんのことが好きです!僕と…付き合ってください!!」
赤沢「…!!」キュン

恒一「それで、えっと…もし良かったら、もう一度あの店で……僕とコーヒーを飲んでくれないかな///」
泉美「…喜んで

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「現象さん、今のお気持ちを教えていただけませんか?」唐突だが、この度の事件の原因となった『現象』にインタビューを試みた。すると意外にも簡単にOKをもらうことが出来た。現象氏は「みwなwwぎwwwってwwwwキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!」とテンション高めに発言しており、今もなお、ばったばったと3組関係者を冥府に叩き落している最中のようだ。




恒一「こ、これは…赤い髪と驚異的なチャクラ量・回復力を特徴に持つ『うずまき一族』が末裔、赤沢泉美!対するは、己が目に写輪眼を宿し、万華鏡を開眼せしは木の葉最強と謳われた『うちは一族』が末裔、見崎鳴!まさかこんなところで忍界大戦のラストバトルを拝めることになろうとは…」ゴクリ
『竜虎相搏つ』とはまさにこのこと。一人の男をめぐり、今、夜見山の運命を分かつ最終決戦が始まろうとしていた!


泉美「どうしてよォ!?こんなに…こんなに守ろうとしてるのに、どうしてよォオオ!!」
なんで分かってくれないの?なんで私の想いは伝わらないの?なんで…私じゃダメなの……

あぁ…私の好きな人が、私からどんどん遠退いていく。このまま"あの子"に取られるくらいなら……



3人「!?」

あ…れ……恒一君、こんな服装だったっけ…


恒一『うん、東京から来たんだ』
泉美『そう…っ……うぅ…』グスッ
恒一『どこか…痛いの?』
痛いよ…心も、身体も…みんな痛い…恒一君、助けて……

だからもう…これ以上大事な人を失いたくなかった…
恒一『そうなんだ…じゃあ、僕と…同じだね』

恒一「あ…あぁ……」
泉美(あぁ…思い出せた……恒一君との思い出。偽物じゃない、本当の私の記憶)
恒一と鳴が目にしたのは、大量のガラス片が突き刺さった泉美の姿。そのガラス片は大小様々、もはや致命傷の状態であった。


鳴の左眼が映す『死の色』それが泉美の全身から滲み出ていた。そうか、彼女の眼には、このように死者やそれに近い人間が映っていたのだな。

恒一「え…」



鳴「…」

恒一「?」
?「…」ガクガク

鳴「助けちゃだめ」





怜子「…恒一君」



三神『公私の別はハッキリつけること。校内では間違っても怜子さんなんて呼ばないように。学校ではあくまでも、私は副担任の三神先生なんだからね♪いい?』
夜見北での心得には続きがあった。心得その4『公私の別はハッキリつけること』これが怜子と三神を別の人物として誤認させるトリックであったのだ。

恒一「それは…」
鳴「…いないの。副担任がいるのは、学校中で3年3組だけ」
恒一「う、あ、うぅ……」ガクガク

鳴「今年は、教室の机の数は足りていたの。なのに災厄は4月から始まってしまった。どうしてだと思う?」
恒一「っ!?」




怜子「っ…恒一君!?」

怜子「やめて…やめてよぉ!?」ガクガク

恒一「ッ!?」(…いいのか?これでいいのか?本当にこれでいいのか!?)ピクッ

恒一(間違ってないのか?もし間違えていたら…僕は、怜子さんを。見崎が言ったこと、眼のことも本当なのか?…信じていいのか!?)ガクガク
躊躇する恒一。無理も無い。怜子が死者である証拠など、どこにも無いのだから。唯一の情報は鳴の左眼による『死の色』のみ。それを確認出来ない恒一に信じろという方が無理な話なのだ。しかし、鳴は不意に語りだした。



不気味な微笑みは第1話アバンと同じ。

このダムも…。

この溺死体も…。そう、あのアバンでの光景は見崎鳴が見た一部始終だった。

鳴「三神先生が殺されるところを…一年半前に見たの!!」

恒一「ッ!?」ビクッ
レーちゃん『ゲンキ、ゲンキダシテネ。ドウシテ、ドウシテ、レーチャン』
民江『一年半くらい前かねぇ…ペットショップでね』
陽介『どんな感じだ?一年半ぶりの夜見山は?』
泉美『…一年半前、あなたに空き缶ぶつけたのを…覚えてる?』
亮平『人が死ぬと葬式だな…葬式はもう堪忍、堪忍してほしいなぁ。可哀相になぁ…理津子も…怜子もなぁ』
一年半前。その言葉に恒一は反応せざるを得なかった。忘れていた記憶が次々と蘇る。改竄されていたはずの記憶も。そして全てが合致した。








恒一「まあまあ。でも体育は無理かな」
鳴「…みんな、覚えてないよ三神先生のこと」

千曳「三神先生は、一年半前の秋に亡くなったんだよ。夜見山川沿いで通り魔に刺されてしまってね。私は思い出せないんだが、今年の死者は…三神先生だったと?」
恒一は静かに頷いた。あの時、鳴の言ったことは正しかったのだ。正直、今の恒一の心境は想像出来ない。災厄が止まってホッとしているのか、死者だったとしても、母と呼ぶほど慕っていた怜子にもっと生きていてほしかったのか…それとも他に思うところがあるのだろうか。


千曳「ならば一昨年の災厄で死んだ人間は、7名ということになっていたのか」
恒一「ええ。×印は7個でした。一昨年のファイル、『赤沢』って名前がありましたよね?あれって…」
その赤沢が『おにぃ』と呼ばれていた人物その人だった。彼は泉美のいとこだったとか。ほとんど兄妹同然で育ったため、兄と呼ぶほど慕っていたのだろう。泉美が対策係を引き受けたのはこれが理由だったのかもしれない。

恒一「いいえ。大丈夫です」
千曳「そうか…帰り道には気をつけたまえよ?」



鳴「うん」

恒一「誰にも見えていないみたいだった。望月ですら、怜子さんに気づいてなかった」
鳴「そう…」
なんともやるせない。淡い恋心にも似た感情を抱いていたはずの望月ですら、三神の…怜子のことを忘れてしまっている。どれだけ大切にその人を想っていたとしてもだ。やはり死の瞬間に立ち会うことが不可欠ということなのか。

恒一「色は?怜子さんの色は…どう視える?」
鳴「…視えるよ。死の色が」
恒一「…僕達もこれから、だんだんと忘れていくのかな?あの合宿のこと、4月からのこと…三神怜子に纏わる、色々なこと…その全部」
鳴「…そんなに忘れたくない?ずっと覚えていたい?」
恒一はただ苦笑いを返すことしか出来なかった。

鳴「…」


これをどう解釈するかは、君達しだいだ。ただ、よく考えて行動してほしい。

最終話感想:素晴らしいミステリーでございました。アニメでは声が付いていたこともあり、怜子=三神と気づく人が割りと多くいたようですが、私はまったく気づけませんでしたwだがしかし!アカザーさんを殺してしまったのには納得がいきません…アカザーさん……orz



三神:宮牧美沙代→みやまきみさよ→よみやまみさき→夜見山岬
恐ろしく手の込んだ作品だったんだな…





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これでアカザーさんも浮かばれるでしょうか…(合掌)
(といっても、原作に比べれば十分に優遇されてたと思いますが^^;)
>正直、このシーンで身震いした
この一文を読んで、ドドドッと安堵の気持ちが押し寄せましたw
ネタバレ踏まずに完走できたんですね♪おめでとうございます(^^)
>今年は偶然、職員に紛れ込んだだけだったのだ。
これだけだと若干アンフェア臭いですが、“担任教師もクラスの構成員”というルールは提示されてるので3組の一員であることに違いはない…ということですね(蛇足かも知れない補足)
>しかし今後もまた災厄が訪れる年が…
原作の方は続編とスピンオフの構想&執筆が進行中のようです。
続編というのは夜見山の未来の後輩達の話で、スピンオフは恒一と鳴ちゃんのその後?(逆かも…)
もしまたアニメ化されることがあるなら、その時は是非P.A.worksにまた作って欲しいです(最後まで素晴らしい出来でした♪)
>みやまきみさよ→よみやまみさき
「主な出演作品」の頭文字を並び替えると「MISAKI」に…((((;゚Д゚))))